たい積場には、通常4種類の付帯水路(場外水・場内水・上澄水・非常排除施設)が必要です。

4種類の付帯水路の役割は下図の通り、
・「場外水排除施設」:薄緑着色流域のたい積場場外水を堤内に流入させないための施設(水路や隧道等)
・「場内水排除施設」:薄肌着色流域のたい積場場内水を排水するための施設(暗渠や水路等)
・「上澄水排除施設」:薄茶着色部の溜まっている上澄水を排水するための施設(暗渠や配管等)
・「非常排除施設」  :上記3つの全流域水がたい積場内に流入した場合に備えた排水施設(水路や隧道等)
            この「非常排除施設」が水ダムで言う余水吐の役目を果たします。

近年、地域によっては線状降水帯などによる集中豪雨の影響で、想定される雨量が建設当時より増加傾向にあるため、実務上その検証が必要になります。
更に、建設から長年経過した水路の老朽化の問題も顕在化しており、点検・補修を含めた対策が必要になります。
コンクリート製の暗渠では、狭小断面のため人間が入れない、又は安全を確保できないなどの理由で、点検や補修ができない等の課題もあります。

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